2008/1/5 土曜日

万葉集の紹介  五

Filed under: 万葉集 — admin @ 15:08:15

万葉集の紹介  五

              

              

梅の花

降り覆う雪を

包み持ち

君に見せむと

取れば消につつ

          

           

うめのはな

ふりおほふゆきを

つつみもち

きみにみせむと

とればけにつつ

               

         

梅の花に降り積もった雪を

包んで持って行って

あなたにお見せしようと

何度も手に取ろうとするのだけれど

取るはしから はかなく消えてしまって 

という歌

        

         

君と共に見られぬことを嘆く形で、梅の雪をほめた歌とのこと

             

          

梅の花に降りつもった雪の美しさ  それを伝えたかったのだろう。

おそらく 梅の花の色が雪を透かして ほんのり見えていただろう。

その色も美しい。

その雪を掌につつんだ時の冷たさも伝わってきます。

しかし 包み持ってゆくと 雪はとけて消えてゆく。

その時の雪のとけた輝きが見えます。

雪を包み持って見せようとした作者は、わかっていたはづです。

頭ではわかっていたと思う。手でつつみ持って  君に 見せようとしても それは とけて消えていってしまう と

それでも見せたくて 見てほしくて つつみ持ったのだろう。

こうした 頭ではわかっていても どうしても やってしまうようなことって あると思います。

そして 見せてもらった方は、そこにたとえ作者が感動した 見た時とは違った姿を

水となってしまったものを 見ても そこに

美しいものを見出すことが できるのではないでしょうか?

私たちには 目に見えるものと そして

目に見えないものを 見出し 感じる心が あるのですから。

          

               

           

              2008.1.5.TW         

          

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