article
朝日新聞 2007年(平成19年)3月16日 金曜日 秋田
生の素直な実感 「大切」 創作絵本 「旅人」 秋田の渡部さん出版
絵や詩の創作に取り組んでいる秋田市千秋北の丸の渡部哲也さんが、創作絵本「THE STORY OF ONE TRAVELER 旅人」 (B5判、28ページ)を出版した。
病院や介護老人保健施設などで介護・看護に携わった経験から「 「生きている」 という実感を素直に受け止めるべきだ」と考えるようになった。 「身体が感じとるメッセージはとても大切だとみんなに伝えたい」 と約一年間構想を練ってきたという。
物語は、突然毒矢を射られた旅人が、鳥やキリンなどの「早く毒矢を抜いた方がいい」 との忠告をよそに、「どんな人がこの矢を射たんだろう?」などと考えた末に死んでしまうというもの。渡部さんのイラストと共に話は淡々と進む。
渡部さんは「年齢を問わず、挫折をしたり、生活に悩んだりしている人に読んで欲しい」 と話している。 問い合わせは秋田文化出版 (018・864・3322)まで。
HPへの掲載 朝日新聞 秋田 了解済 2008.8.28.
秋田さきがけ新聞 2007年 (平成19年) 3月18日 日曜日 読書
平和な社会へ思いをつづる
THE STORY OF ONE TRAVELER 渡部哲也 絵、文
より平和な社会の構築を願う作者の思いが凝縮された創作絵本。 「なぜ争いを続けるのか」 「自然を愛する一方、どうして地球を汚すのか」-。
世界中の人々が抱いている疑問に対し、独自の視点から作者の考えをつづっている。
物語の主人公は一人の旅人。旅の途中、どこからか飛んできた一本の矢が体に刺さってしまう。激しい痛みに襲われながらも歩き続ける旅人に、鳥やヘビなどが「 早く矢を抜かないと死んでしまう 」と忠告する。しかし、旅人は「 矢を射たのは隣国の者か 」「 肌の色は? 」などと考え、毒が塗られた矢を一向に抜こうとはしなかった。
「 繰り返し読んだ時、見た時、心に何かが浮かんでくると思う。その心象から現実を見つめ直すことが、可能性と希望に満ちた世界を築く源となる 」と作者。表現はいたってシンプルだが、大人も子供も楽しめる一冊。英訳付き。
作者は昭和43年、東京都生まれ。平成八年から秋田市に移り住み、絵や詩の創作を続けている。 ( 秋田文化出版・1470円 )
HPへの掲載 秋田さきがけ新聞 了解 済 ( 2008.8.28. )
河北新報 掲載記事 (抜粋) ( 2007.8.7. )
デスク日誌
・・・・・・・・・・・絵画展の案内状の、ハトが矢をくわえて飛ぶ図柄に引かれ、秋田市に住む差出人を訪ねた。
・・・・・・・・・・・渡部哲也さんは絵や詩をかいている。今年初め、「 旅人 」(秋田文化出版)という絵本を出版し、原画展を神戸市で開くという案内だった。
ブッタの教えをヒントにしたというその絵本は難解だ。旅人に矢が当たる。旅人は痛みに耐えながらあれこれ考え込む。 「矢を射たのは隣国のものか、遠くの国の者か」 「男か女か」 「あの宗教の者か、この宗教の者か」 旅人のそばには、鳥やヘビやキリンやカメが来て、「早く抜いた方がいいよ」 とアドバイスする。しかし、旅人は矢を抜かず、結局、死んでしまう。
最後のページには矢を受けた地球がぽつんと一つ。 「多くの人が矢を受けて苦しんでいる。地球もそう。頭でっかちでなく、今の苦しみの解消を優先すべきです」 と渡部さんは言う。
そういえば、迅速に矢を抜かなかったため、大きな痛手を受けた政治家がいる。
耳を澄ますと、市井で深く考えている人の声も聞こえてくる。
HP 掲載 河北新報 了承 済 ( 2008.8.28. )
